<中日>45歳の山本昌、落合監督の助言で生き返り好投
3 中 日 113 /61 /50 /2 /.550 /1.5 /418 /435 /94 /42 /.253 /3.47
2010/8/21 21:29 配信 毎日新聞
○中日3−2ヤクルト●(21日・ナゴヤドーム)
44歳まで現役を続けた中日・落合監督。11日に45歳になり、それを超えた山本昌の立つマウンドに行き、こう言った。「初めて上がる18歳みたいな投球をしやがって」
130キロの直球を速く見せる山本昌の持ち味は「緩急」。だが、立ち上がりで打者の手元で沈む変化球は130キロ台。単調になり、一回、相川に先制打を許した。二回は簡単に2死を取った後、投手の中沢を四球で歩かせ、失点につながった。
二回2死一、三塁。マウンドの落合監督は続けた。「気合が空回りしているよ。遅い球の使い方が、まだ分かってない」。少々毒をきかせた激励。何度もうなずく山本昌。これで生き返った。
続く飯原を110キロ台のカーブを織り交ぜて退けた。味方が逆転し、三回以降は無失点。もり立てたのは「ファームで励ましてもらったので昌さんを勝たせたかった」と言う藤井だ。一回は本塁好返球で飯原を、五回も右越え打のホワイトセルを二塁で刺した。
結果は「五回で代えようと思ったが」との落合監督の期待を良い意味で裏切る六回2死まで力投。救援3人も無走者の気合だ。
09年7月の横浜・工藤(現西武)の46歳に次ぐリーグ2位の年長勝利。「チームは盛り上がっている。貢献したい」と山本昌。「らしさ」を取り戻したベテラン。激戦のペナントレースを勝ち抜くのに貴重な人材だ。【鈴木英世】