オレ竜15K…無抵抗で終わった

2010/7/31 9:20 配信 デイリースポーツ

4回、城島に左越えソロを浴びた吉見(撮影・佐々木彰尚)

 「阪神3-2中日」(30日、甲子園)
 背中に掛けようとした手はすり抜けた。追う側が重荷を背負い、追われる側の重圧を軽くした。脳裏に描いた展開とは正反対の構図。一歩後退の4差。オレ竜打線が積み上げた15三振。1点差の惜敗。中日・落合監督はミスを重ねた打線に非を求めた。
 スミ2。初回以降、無残に8個のゼロが並んだ。先制した流れは吉見が断ち切った形だが、オレ流指揮官の見方は違った。7回11安打、3失点と、3試合連続2ケタ安打を浴びたエース右腕を責める言葉は出ず、敗戦は悪球打ちにアリと踏んだ。
 「無抵抗で終わった1日だったな。あれだけボール球を振ってちゃな。なんで相手を助けるかね。これじゃ勝負にならんよ」。普段通りの野球ができないもどかしさ。勝負どころはまだ先なのに、早くも硬さに苦しんだ一戦に将の声は沈んだ。