巨人首位陥落

 【中日10−3巨人】中日が止まらない。同点の5回2死無走者。大島の左前打が猛攻の合図だった。

 続く森野が「完ぺきだった」と右翼に勝ち越しの12号2ラン。さらにブランコ、和田の連打で二、三塁とし、堂上剛の右前打で2点を追加した。最後は谷繁が「みんながいい形でつないでいたので、自分もその波に乗っていけた」と左翼線二塁打。鮮やかすぎる6連打で5点を奪い試合の流れを決定づけた。

 先発全員の16安打で、今季2度目の2ケタ得点。森野は8回にも左翼線二塁打を放ち、今季17度目の猛打賞だ。前半戦の終盤は不振も、2試合で7打数5安打だった球宴できっかけをつかんだ。試合中には全セのコーチを務めていた落合監督とベンチでフォームをチェック。指揮官は「それまでが悪すぎただけにな。球宴といっても(自分も)行ってるわけだから。手直しはするさ」と愛弟子の復調に満足顔だ。

 阪神、巨人が競り合う間に、7連勝で首位・阪神に2・5差。前日、落合監督は白井オーナーに「(逆転優勝へ)選手たちもその気になってきた」と報告した。「あしたが大事。去年もここまで(首位と2・5差)は来た。あした勝たないと意味がない」と森野。まさに今の中日は「すっかりその気」の勢いだ。