「悪人」を見た

モントリオール世界映画祭ワールド・コンベンション部門に正式出品され、深津絵里が最優秀女優賞を受賞した話題作だ。
TSUTAYA onlineでレンタルし、楽しみにしていた作品が今日届いた。
早速見てみた。

あの授賞式のときの深津絵里。最高にきれいで、とてもアラフォーとは思えない。
妻夫木 聡との競演もなかなか。
深津絵里のような美人演技派の女優と、妻夫木のような二枚目演技派の男優。
それを思わせない、ドン臭そうな、どこにでもいそうな、若者を演じきる。
スーパースターは、時にどんな役をこなしてもスターの匂いがしてしまう。
しかし、この二人の演技は、まったくもってそれを感じさせなかった。完全に、いい意味で騙された。

深津絵里という女優にさらに目が離せなくなる作品でした。


ストーリーでは、「誰が悪人なのか?」という問いかけがあったので、そこに着目。
清水祐一 −> 善) 祖父母の介護をする働き者。 悪) 殺人者
馬込光代 −> 善) まじめで、清水を愛する。 悪) 清水の逃亡に加担する
増尾圭吾 −> 善) とくになし 悪) 遊びでOLを誘う。 人を嘲笑うばかり。
石橋佳乃 −> 善) とくになし 悪) 遊びで出会い系。 かなりの自己中。
堤下 −> 善) とくになし 悪) 悪徳商法
鶴田公紀 −> 善) 最後に増尾の言動にぶち切れる 悪) 増尾に同調
清水房枝 −> 善) 孫を母親代わりに育てる 悪) ろくでもない娘を育てる。 孫を頼りすぎる。
石橋佳男 −> 善悪) 娘を見殺しにした増尾に殴りこみに行く復讐心 悪) ろくでもない娘を育てる。

殺された佳乃の父親が言っていたが、
「本当に大切な人がいる人が減ったのか・・・」
本当に大切な人がいれば、きっと馬鹿なことはできないであろう。

何があれ、人を殺した祐一が「悪人」なのは間違いない。