<中日>きつい「お言葉」に一発 森野、延長でヒーロー

3位 /中日 /108 /57 /49 /2 /.538 /2.5 /36 /403 /428 /91 /.255 /3.57

2010/8/15 20:36 配信 毎日新聞
 ○中日3−2広島●(ナゴヤドーム

 「オレは早く帰りたい。だから打て。打てなかったら、あしたは練習ありだ」。延長十回、打席を待っていた中日・森野は、落合監督から冗談とも本気とも取れる、きつい「お言葉」をいただいた。

 めったにない名古屋での休日に、自動車運転免許更新を予定していた森野。心の中では「えーっ」と叫びたい気持ち。だがそれまでの4打席はすべて凡打で得点機会を逸して「打つしかなかった」。

 5打席目。いくら不振でも3割打者。3球フォークが続けば、球筋は読める。当たりが前進守備の左翼手の頭を越した瞬間「やったー、休みだ」と現金なもの。「最後だけで申し訳ない」と恥ずかしげな森野。それを横目に落合監督は「よっぽど練習が嫌だったんだな。もっと早く取り返してくれないと困るな。4番だぞ」とあきれながらも「打者はたった1球でヒーローになれる」とうれしそう。

 貯金は今季最多タイの8。首位とのゲーム差は2.5だ。17日からは巨人を迎えて3連戦。昨年も、同じ残り約30試合で2.5差の首位・巨人と対戦して3連敗し、優勝から遠ざかった。森野は「昨年もここまでは来られた。リーグ制覇するため、全力で戦う」。同じ轍(てつ)を踏まない。【鈴木英世】